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WBCやバスケットボールワールドカップなど、日本のスポーツ業界は近年盛り上がりを見せています。
活躍する選手を支える仕事はいくつかありますが、その中でも「スポーツ用品のメンテナンススタッフ」が注目されています。
しかし、「スポーツ用品メンテナンスってどうやってなるの?」と悩んでいる人や「どんな資格が必要?」と疑問を持つ人もいるかもしれません。
そこで今回は、スポーツ用品メンテナンススタッフの仕事内容やなり方、必要なスキルなどを詳しく解説します。
目次
・アップルスポーツカレッジ生に聞いてみた!専門学校への進学はどう?
スポーツ用品メンテナンススタッフは、スポーツ用品の保守、修理を専門とするプロフェッショナルです。
選手が普段使用しているスポーツ用品の機能を維持し、ダメージや摩耗を修理する役割を果たします。
またメンテナンスを行うことで、スポーツ用品の不良や故障を防ぎ、選手の予期せぬアクシデントやケガのリスクを低減し、安全を確保することも大きな仕事です。
選手が愛用するスポーツ用品は、プレーをする上でなくてはならない存在です。
その愛用品をメンテンナンスする際には、選手のプレースタイル、志向を反映しより高いパフォーマンス発揮のための手助けとなります。選手との信頼関係を築き、個々の選手に合わせたオリジナルの用品に仕上げることも大切です。
メンテナンススタッフの主な仕事は、保守、修理が挙げられますが、
仕事内容は、働く場所によって少しずつ異なります。
様々なスポーツ用品が揃う「大型スポーツショップ」では、1つの競技のメンテナンスだけでなく、野球・テニス・バドミントン・ウインタースポーツなど多岐にわたります。
また、来店されるお客様の年代も様々なため、各年代の成長や目的に合わせてメンテナンスを行うことが大切です。メンテナンススタッフは、大勢のお客様からのサポート要求に応じ、商品の点検、修理、カスタマイズ、アドバイスの提供なども必要になります。
大型スポーツショップとは異なり「一つの競技」に特化したスポーツショップです。
例えば「野球専門店」であれば、野球グローブやスパイク、練習着など野球に関連するスポーツ用品を中心に販売とメンテンナンスを行っています。
ここでは、より卓越した技術が求められることが多く、より選手の要望に応えられるように、メンテナンスの技術を駆使して対応していく必要があります。
専門店だからこそ、数ある用品の中から選手に合う用品を見つける専門的知識が重要となる仕事です。
各スポーツ用品のメンテナンスを学ぶには、専門的な知識と技術を学ばなくてはいけません。
技術の学び方は、グローブ職人やガット張職人の下で修業をする方法や、専門学校に進学する方法があります。
専門店で既に活躍している方から直接専門的な知識と技術を学ぶ方法です。
これにより、その分野で実践的なスキルとノウハウを習得できます。
店舗で働きながら指導を受けることで、実際のグローブ修理やカスタマイズの仕事を通じて実務経験を積むことができます。実際の顧客からの依頼に応える経験が身につくでしょう。
しかし、店舗の採用状況にも関わるため全員が修行できるというわけではないため、その点は注意が必要です。
専門学校では、メンテナンススタッフに必要な知識と技術を2年間で効率よく学ぶことができます。
専門学校を選ぶときは、大型スポーツ店などの企業と連携しているところがおすすめです。
企業と連携していることで、年間を通じてショップで現場実習が可能になり、業界の最新情報をいち早く取り入れて、メンテナンスに活かすことができます。
また、専門学校は就職に力を入れており、サポート体制も充実しています。
「スポーツ用品メンテナンスに関わりたい」「専門店で職人になりたい」「安心して就職したい」と希望している人に向いている進学方法といえます。
当校アップルスポーツカレッジもその一つ。
当校は日本唯一、スポーツ用品メンテナンス学科を設置しています。関連する学科情報はこちら
メンテナンススタッフになるには、メンテナンス技術だけでなくスポーツ用品知識など幅広いスキルが必要です。
ここではメンテナンススタッフに求められる代表的なスキルを3つ紹介します。
・スポーツ用品の特徴と役割を理解する力
メンテナンスをする上でも、接客をする上でも「スポーツ用品知識」がなければ選手の求めるものに答えることはできません。
そのため、商品の特徴や機能の役割など深く理解することで、一人ひとりにあったメンテナンスを安全に行うことが可能となるのです。
・スポーツ用品の強みと選手の強みを反映する力
選手のリクエストに応えてメンテナンスすることももちろん大切ですが、元々持っているスポーツ用品の「強み」を消してしまっては意味がありません。
スポーツ用品の「強み」を最大限に活かしながら、選手が発揮したい「強み」も活かすことができるメンテナンス技術が必要となります。
・コミュニケーション能力
スポーツ用品メンテナンススタッフは、選手と円滑にコミュニケーションを取る必要があります。顧客の要望や問題を理解し、適切な対応を提供する能力が求められます。
選手との信頼関係を築く上でも、コミュニケーションを取ることは非常に大切な能力です。
選手やお客様と直接接しないメンテナンススタッフもいますが、「求められていることを理解する」という力は必須といえるでしょう。
メンテナンスの技術を学ぶことも重要ですが、商品知識や販売についての資格を修得しておくことをおすすめします。
・リテールマーケティング検定
日本商工会議所主催の30年以上ビジネス業界で信頼の厚い資格です。
販売技術だけでなく、商品の陳列、魅せ方、販売に関する幅広い知識が身につきます。
・スポーツシューフィッター
この資格はスポーツシューズとインソールの専門知識の習得を証明します。
ランニングシューズやトレーニングシューズの選び方など身につきます。
・メーカー認定資格
一部のスポーツ用品メーカーは、自社の製品を正確に修理およびメンテナンスできる資格を発行しています。メーカー認定資格を取得することで、そのメーカーの製品に特化したスキルを証明できます。
また、メンテナンスに関する資格の中には「張人」と呼ばれるガット張名人の資格があります。
この資格に関しては、店舗またはテニスクラブ、スクール在席6ヶ月以上、週平均20時間以上の勤務実績があり、直近6ヶ月で累計300本以上の張り経験がある方といった条件があるため、実務経験を積んでから取得するものがあります。
アップルスポーツカレッジ生に聞いてみた!専門学校への進学はどう?
スポーツ用品メンテナンススタッフを目指す方に対して少しでも参考になればと、専門学校アップルスポーツカレッジ(ASC)に通っていた押切大河さん(スポーツ用品メンテナンス科/新潟県・東京学館新潟高校出身)に、気になるあれこれを聞いてみました。
Q:進路検討時に迷った点・進学の決め手は?
スポーツ用品メンテナンスを専門的に学べる学校があるというのを、高校の先生に教えてもらったのがきっかけです!
Q:進学して良かったことは?
普段の授業でも一流の技術を学べますが、特に「ステップアップキャンプ」という1週間、全国のメンテナンスのプロの人から学べる特別授業があるのは、技術も向上して良かったです!
まとめ
スポーツ用品メンテナンススタッフは、スポーツ用品の保守、修理を専門とするプロフェッショナルです。
選手が普段使用しているスポーツ用品の機能を維持し、ダメージや摩耗を修理する役割を果たします。
またメンテナンスを行うことで、スポーツ用品の不良や故障を防ぎ、選手の予期せぬアクシデントやケガのリスクを低減し、安全を確保することも大きな仕事です。
メンテナンススタッフになるには、グローブ職人などの職人の下で学ぶか、専門学校に進学する方法があります。
専門学校では2年で実践的な内容を効率よく学べます。
メンテナンススタッフに求められるスキルは、スポーツ用品の特徴と役割を理解する力やスポーツ用品の強みと選手の強みを反映する力、コミュニケーション能力が必要な技術です。
リテールマーケティング検定など必須ではありませんが、「ショップで働く」「お客様と接する」ことを考えると取得することをおすすめします。
店舗で働くスタッフとして、資格の取得や企業連携からなる実践力を身に付けてからメンテナンススタッフになることで、将来の選択肢が広がるでしょう。